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ヒアリはどこから来たのか?原産国から日本への侵入ルートの謎


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ヒアリはどこからきたのか、どうやって日本にまで来たのか?

ヒアリの原産地は環境省の外来種対策の説明からすると「南アメリカ」とされています。

  • 原産国=南アメリカ

英語名は「Red imported fire ant」(略してRIFA:外来種で赤い火のアリ)というのが、命名した人が南アメリカ以外の人、と分かるようで興味深いところ。

少し古いですが、1999年アメリカのCNN.comのニュース、U.S. imports fire ant enemies から見てみると、原産地は南米といいつつも、実際にはアメリカにわたって大きく繁殖したようです。なぜかといえば、天敵がいなかったのが最大の要因だとか。

そのためアメリカでは、Thelohania solenopsae という名の微生物(働きアリが女王アリに病原体を運び、女王アリの産む卵の数が少なくなっていくということのようです)を試したり(この記事(1999年)の時点ではまだモニタリング中)、Pseudacteon tricuspusという名のハエ(日本語名分からず。ヒアリに卵を産み付け、ふ化するとアリの頭を溶かす酵素をだすそうな)を導入してみたりしたとか。

南米からアメリカなどへの広がり

そのニュースからすると、ヒアリ(RIFA)が南米からアメリカにきたのが1930年代。これは船の貿易によってということで、Wiki(英語版) で見ると、南米からアメリカ、オーストラリア、中国、台湾と広がり、オーストラリアで発見されたのは2001年のこと。

日本でヒアリが話題となっているのは、ニュースによれば主に中国からの貨物に付着してきたようなので、まとめると、以下のような感じになりますね。

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でもこれ、単純に考えておかしな話です。

元々南米から貿易を通じてアメリカにわたり、そして更に貿易を通じてオーストラリアや中国、台湾にヒアリが渡って行ったとしても、日本もアメリカは勿論、中国、台湾、オーストラリアとで船荷が行き来てしていたと思われるのに、この2017年になって、いきなり話題となってます。

環境省の外来種対策(ヒアリ)の説明でも、”日本における侵入・定着の実績はない”と書かれてますが(2017年7月10日現在)、実は過去にもヒアリは貨物に付着して日本にやって来ていた、と考えるのが自然、と思いますがいかがでしょう。

なぜ日本に今来たのか?

日本で今話題となっているヒアリですが、かりに過去すでに何度も日本に来ていた、となれば、中国、台湾、オーストラリアの国々と何か異なる条件みたいなものがあるのでしょうか?

ヒアリの生態をWikiから見てみると、

・環境
亜熱帯~暖温帯に生息し、草地など比較的開けた環境を好む
⇒特に中国や台湾と日本の違いはそんなにないでしょう

・食べ物
花蜜、樹液、種子から、昆虫、小型脊椎動物のトカゲなどを餌とするなどの雑種
⇒これも多分日本と他の国で大きな違いはない

・天敵
クモ綱(くもこう:クモだけでなく、ダニ、サソリなどを含む大きなグループ)、飛行中の女王アリを捕えるトンボ、エントツアマツバメ、オウサマタイランチョウなどの鳥、アルマジロなど
⇒ここらあたりは違うかも。でも日本だけに何か特別なヒアリの天敵はいないんじゃないかな?

日本では広がらず他の国や地域でヒアリが広がっているのは、天敵の違いになるのでは、とも思いましたが、日本と他の国々で、ヒアリに対する天敵、という点では大きな違いがあるとは思えないので、これもわかりませんね。

女王様が来てなかった?

貿易によってアメリカから世界に広がったとすれば、気が付いてないだけで日本にも今まで何度となくヒアリが一緒に来ていた、ということは考えられ、つまりは、以前からヒアリは来ていたが、たまたま繁殖するまでには至らなかった(女王様が一緒にやってきてなかった)、というのが正解ではないでしょうか?

仮にそうだとして、今まで問題にならなかったのは、ヒアリが日本に来ていても繁殖せずに自然消滅していたから、つまり、女王アリがたまたま来てなくて、そのまま1代で終わってしまっていた、と考えるところかと。とすると、今回突然問題になったのは、今まで気が付いてなかったヒアリがたまま見つかり、ニュースで取り上げられた結果かもしれません。

日本は自然から孤立している?

『ヒアリの生物学』でヒアリの生態を知る - クマムシ博士のむしブロによれば、

日常的にヒアリに刺されていた台湾出身の知人らは、ヒアリに刺されても死ぬことはまずないので、不快以上の感想はなく、日本の報道は大げさだ、と私に言っていた

という内容が出てきます。だからと言って安易に考えるのは危険ですが、心配し過ぎるのも考えもの。

話は多少ずれますが、昔より子供たちが食べ物に対して様々なアレルギーがあり、学校の給食もさることながら、遊びに来た子たちに安易に食べ物をあげられなくなっているこの時代。日本はいろいろな不満はあるものの、世界的に見れば非常に安全安心に暮らせる国です。

でも、あまりに色々なところに気を使い過ぎていて、気が付けばちょっとしたことでも大騒ぎ、アレルギーも一杯、みたいな道をひた走っているかもしれません。安全安心を過剰に対応し過ぎて自然と共存できない体質になっていっているとしたら怖いですね。

よく、ある国を指して、あの国は世界から孤立している、などと表現することがありますが、もしかしたら日本は自然から孤立している、と世界から言われる日も遠くなかったりするとしたら、こちらは超怖い。